友人が本を出した
- 図書館フレンズべっぷ
- 2022年3月3日
- 読了時間: 1分
『カフェで綴る旅の記憶
ただし、この本に世界遺産は出てきません』
小寺 晢/著
幻冬舎メディアコンサルティング 発行

コロナがやってくる少し前、神戸で学生時代を過ごしテニスで共に汗を流した仲間の一人が本を書いた。旅行は勿論、陶芸では窯を作る程楽しんでいることは知っていたが、今度は作家?驚きながらも少し読んで納得した。
帯の中で「ガイドブックには載っていない、街の素顔に出合える一冊」と紹介しているように、妻と観光ツアーで旅行をしながら、極力自由時間を作り、いろいろな所を歩いたという二人。訪れた街での人との関わりや体験した1コマが題材のエッセイである。
第1話の「片腕の男」から「キャディの矜持」までの43話、訪れた時や場所は順不同である。中には行っていない街も登場する。都合で1人参加になったゴルフ旅行、「行くか」と聞いたら断ると思った妻が「行きます」と即答。(12話「まだ行ったことがないベトナム」より。
事象を捉える幅の広さと豊かな表現、決断の早い妻との小気味いい会話も楽しい。類似した自分の体験を思い出したり、まだ行っていない街に出会ったり、ちょっとだけ自分の旅のような気持ちにしてくれる一冊である。
加藤三智子
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図書館フレンズべっぷ通信 第6号より
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